今日も容赦なく照りつける太陽光…
ベランダで一服のジジイは、萎えるばかりだが、蝉たちはあっちこっちで羽を震わせ、”俺たちの夏”を主張されとります…
あれは、なんかの漫画だったかねぇ…蝉に転成した主人公が、暗闇での幼虫時代を終わり、地上に出てきて、太陽の光を浴びた瞬間に”気持ちイイーーー”と叫びながら、木に留まり羽音を立ててるシーンを思い出した…あのやかましいほどの蝉の羽音…あれは彼らの喜びの雄叫びだったっていう話…
そう思うと、蝉の羽音が”気持ちイイーーー”に聞こえてくる
長い地中暮らしを終え、地上で喜びの羽音を立てた後、生命として子孫を残す営みをなし終えた後、命絶える…
”この地球に生きる生命として、これ以上の意味はあるのか?”
そう言われてるようではあるのだが…
”人間界には、それだけでは片づかない邪念妄想があってね…”
”それを否定してしまうとなかなか生きづらいところがあるんよぉ”
”君たちには理解してもらえないんだろうけどね”
などと、つぶやいてみるが、言葉は、蝉の羽音にかき消され消えてった…
蝉の潔さに感じてる場合ではない…
こちらはこちらで、生きていくための営みを…
買いだし行ってこよ…