今月4日目の雨の新聞配達…
帰ったら、珍しく相方から「大変だったでしょ…」と、声をかけられた…
「ウン」と答えたが、線状降水帯の中に入ったのでなければ、バイクに乗って走り始めたら、あまりに気にならない…ちょっと時間はかかるけどね…
遅くなったので、TVつけて、ニュース見ながら、朝のルーティンを片付けていく…
ニュースは、昨日の東日本大震災追悼の様子を伝えている…
年配の男性が、穏やかに晴れた港を見ながら、
「あの日の朝も、こんな朝だったんですよ…」
と、噛みしめるようにおっしゃっていた…その言葉が妙に耳に残った
同時に、石垣りんさんの詩が思い出された…
”1945年8月6日の朝
一瞬にして死んだ25万人の人すべて
いま在る
あなたの如く 私の如く
やすらかに美しく油断していた”
敗戦間近のヒロシマでさえ油断していたのだ
東日本大震災…あの未曾有の災害は、生活の場をあっという間に破壊し尽くした…
あのとき、仕事の手は止まり、TV画面に釘付けになっていた…
激震の後、静まりかえった気仙沼の港が映し出されていた…
大きな船が、港を出て行く…やがて、潮がスーッと引いていく…
そして、津波が…
圧倒的なパワーで、人の住処を破壊していく…
あのとき感じたものは、無力感のほか、何もなかった…
人間界のパワーなど、何の役にも立たない…金も地位も権力も…
何もかにも無力だった…
ここから、平和の国ニッポンは、コロナ禍を乗り越え、大震災の「無力感」を忘れ、何か変な物語を、紡ぎ始めたのではないだろうか…
そう思ったら、石垣りんさんの「挨拶」が、ぽーっと頭に浮かんだのだった…
あのコロナ禍…政治家も医師会もマスコミも企業も、関係者みんなが驚愕したに違いない…ネガティブなコロナ関連情報を、見事に押さえ込んだマネーパワー…
「金」さえ握っとけば、なんとかなる…ならんものはない…なんていう妄想
最近、極楽首相の覚悟を感じる…
金をポッケに入れたまま、喉元過ぎるまで、
何度でも、同じ台詞を繰り返してみせる…
何度でも
”友よ
向き合った互いの顔をも一度見直そう
戦火の後もとどめぬ
すこやかな今日の顔
すがすがしい朝の顔を”